「神明祭」とは、伊勢神宮を祀る祭りのことをいいます。この信仰が全国に広まったのは室町末期で、三原もその頃、地方の港町として栄えつつあり、当時、九つの町組が寄り合って始めたのが祭りの起こりといわれています。往時には旧暦1月14日に、とんどをまき、神棚を飾り、伊勢神宮の弊を観請し、あちらこちらの店先に翁人形やだるまを飾りつけ、東町、館町一帯に数百の露店が立って、身動きできないほどの人出で賑わいました。三原城を築いた小早川隆景は、この祭りを大切なものとし、瓶子一対を寄進し、近郷より繰り出す景気人出の模様を見て、その年の豊凶を考量されたそうです。
その遺風は備後地域の春祭りのさきがけとして、現在まで受け継がれ、毎年30万人以上が訪れる西日本有数の縁日となりました。会場となるJR三原駅の北側一帯には、500を超える露店や催し物が軒を連ね、植木市やダルマ市も開催されます。江戸時代末頃から縁起物として売られ始めた、ハチマキを巻いていて目が入っている「三原だるま」は大人気ですぐに売り切れてしまうそう。祭りには三原神明市のシンボル「日本一の大だるま」が飾られます。高さ3.9m、廻り2.9m、重さ500㎏もある日本一の大ダルマの迫力を間近で感じてみましょう。ちなみにこの大ダルマ、三原市公式マスコットキャラクター「やっさだるマン」のモチーフにもなったダルマで三原市民にはとても親しまれている大ダルマです。また、祭り会場近くの極楽寺境内に併設された「青山コレクション達磨記念堂」には先代住職が収集した約1,000個のダルマに加え、達磨コレクター・青山昭美さんのコレクション6,000個を展示。神明市で1年おきに無料公開されています。
祭り名称 | 三原神明市 |
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開催時期 | 2022年中止 |
開催場所 | 東町、館町、本町一帯 |
主催 | 三原神明市協賛会 |
問い合わせ | 0848-67-6014 (三原市経済部観光課) 0848-63-1481 (三原観光協会) |
アクセス | 山陽自動車道三原久井ICから車で20分、JR山陽本線三原駅から徒歩すぐ |